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「日本はもう立ち直れない」 に一理あり、しかし・・・

2009/04/27 「海外で勉強して働こう」のタイトルで、「日本はもう立ち直れない」

こんな刺激的な問題提起を行い、留学して海外で働こうと呼びかけるブログが話題となっている。筆者は、米シリコンバレーでコンサルタント会社を経営する渡辺千賀さん。

「経済が伸び悩む日本ではもはや成功体験ができない」というのが理由で、この記事に賛否両論。

彼女は、この記事で日本の20年後の姿を3ケース想定している。

ベストケース:一世を風靡した時代の力は面影もなく、国内経済に活力はないが、飯うま・割と多くの人がそれなりの生活を送れ、海外からの観光客は喜んで来る(フランス型)

ベースケース:貧富の差は激しく、一部の著しい金持ちと、未来に希望を持てない多くの貧困層に分離、金持ちは誘拐を恐れて暮らす(アルゼンチン型。あの国も19世紀終わり頃には「新たな世界の中核を担うのはアメリカかアルゼンチンか、と言われたほどだったんですけど・・・・)

ワーストケース:閉塞感と絶望と貧困に苛まされる層が増加、右傾化・極端で独りよがりな国粋主義の台頭を促す。

確かにどのケースも想定できる。今の日本の政治は、本当の意味で国民を見ていないし、政治家自身や官僚自身の利益のために国民をどうなびかせるかしか考えていない(定額給付金だって、詰まるところ選挙対策)。

日本の借金は、国内債務であって、対外債務じゃないから、2001年のアルゼンチンのような破綻は起こりにくいとしても、日本経済自体は、外国経済の煽りをもろに食らってしまう脆弱さを持っている。

こんな日本を海外から見ていたら、ガタガタに見えるだろうし、「日本はもう立ち直れない」と考えるのも無理はない。

でも、日本が駄目だから、海外へというのは一理あるけど、日本人は日本人であって、欧米人ではないのよ。

大半の日本人は、国内で頑張るしかない。

彼女のメッセージは、日本人万民に向けたものじゃなくて、彼女のように優秀で意欲と成し遂げる能力がある、あるいは能力を身につけようとしているごく限られた人たちに当てはまる提案だと思う。

国民の底辺層をいかに引き上げるか?、というのが、国全体のレベルを引き上げるうえで大事なのである。そのために、日本政府としてどんな政策を打つのか?、が大切なのだ(国民の幸せのための政策転換が必要なのだ)。

そして、個人としてできる事として、「日本の中にだけ視野を持っていてもダメだ。一度海外に出て、そこで視野を広げ、経験を積んだ上で、世界を股にかける日本人として、日本経済の再生、発展のために頑張ろう。」というのなら判るんだけど、個人の成功体験に比重が置かれている論調では、なんか説得力に欠ける感じがするのだ。

日本国憲法 第25条は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と規定しているが、この生存権の規定を単に、プログラム規定説、抽象的権利説として、形式的規定と捉えるのではなく、人間に値する生活を保障する規定として、国に真剣に考えて欲しいのだ。

憲法25条の英文をみてみると、「生存」、「生き残り」ではなく「生活(living,life)」の権利と読み取るべきで、25条の淵源にはドイツ・ワイマール憲法があり、そこには「人間たるに値する生活」が保障されるべきと書かれているそうだ。

税金で生活している政治家、官僚が、国民常識とのズレを自覚して変わっていかないと、対外破綻はしなくとも内政破綻をしてしまいますよ。

【 参照ブログ 】

On Off and Beyond[渡辺千賀]テクノロジー・ベンチャー・シリコンバレーの暮らし 

http://www.chikawatanabe.com/blog/2009/04/future_of_japan.html

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